理事長あいさつ

公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団 理事長

広瀬 勝貞

 この度、大分県芸術文化スポーツ振興財団の理事長に就任いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 大分県は豊かな自然と古い歴史文化を背景にしながら、宇佐・国東を中心とする神仏習合、大友宗麟の時代の南蛮文化など、異文化を積極的に受け入れる進取の気風に富んだ社会をかたちづくってきました。現在もこのような歴史風土は大分の人びとに受け継がれ、脈々と息づいています。

 iichiko総合文化センターと県立美術館のある「芸術文化ゾーン」は北に国東半島、南に佐賀関に囲まれた別府湾に面し、すぐに高崎山、由布岳、鶴見岳を仰ぎ、傍らを大分川、大野川の二つの河川が流れ、遥かに九重連山を眺む絶好のロケーションにあります。
 当財団は「豊の国」を象徴するこの芸術文化ゾーンを「五感の翼」と名付け、美術と音楽など幅広い分野の芸術文化の融合と、新たな価値の創造を目指す活動を展開しています。

 令和5年度は、新たな指定管理期間が始まり、また、第3期中期経営戦略計画がスタートします。総合文化センター及び美術館の管理運営について、これまでの経験を活かし、今後のサービス向上や施設の利活用の促進に努めるとともに、中期経営戦略計画に盛り込んだ具体的な取組みを着実に実行し、芸術文化の振興はもとより、芸術文化の創造性を活かして教育、産業の振興、地域づくりの推進に貢献することを目指します。
 また、本年度は大ホールと中ホールの改修工事を行います。安心・安全の確保に加え、女性用トイレの拡充や車いす席の増設、舞台装置のデジタル化、座席の修繕、カーペットの張り替えなどを行います。県民の皆様がより利用しやすい施設として生まれ変わりますのでご期待ください。

 私たち大分県芸術文化スポーツ振興財団は、多くの県民の皆様にiichiko総合文化センターと県立美術館に足を運んでいただいて、音楽や演劇などの公演や美術作品などを鑑賞して楽しんでいただき、感性や創造性を磨き、五感の翼を広げていただきたいと考えています。
 iichiko総合文化センターと県立美術館が多くの県民の皆さんに親しまれ、心に残る施設として愛され、県民の「心のふるさと」となれるよう、ともに力を合わせて運営に当たってまいりましょう。


令和5年7月