iichikoグランシアタにスターウォーズの世界が広がる 九州交響楽団コンサート
「聴いていてワクワクする音楽。映画と一緒だ!と思ってもらいたいです」
早春の九州交響楽団コンサートは、楽団史上最年少でその首席指揮者に就任した大注目のマエストロ・太田弦さんが初来県!
自身も大好きだという『スター・ウォーズ』組曲がメインの演奏会、どんな風に楽しませてくれるのでしょうか? コンサートにのぞむ思いを聞かせていただきました。
文:冨松 智陽
1994年札幌市生まれ。幼少期からチェロとピアノを学び、東京藝術大学を首席で卒業後、同大学院修士課程を修了。藝大在学中の2015年に東京国際音楽コンクール指揮部門で第2位及び聴衆賞を受賞。渡邉曉雄音楽基金音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。尾高忠明、高関健、二橋潤一の各氏に師事し、山田和樹、パーヴォ・ヤルヴィ氏のレッスンを受ける。22年3月まで大阪交響楽団正指揮者を務め、23年から仙台フィル指揮者、24年から九州交響楽団首席指揮者に就任。
楽器ができず指揮者に
ー指揮者を志したきっかけは?
子どもの頃からピアノとチェロを習っていたのですが、決して上手ではなく、やる気もなく練習もせず、サッカーばかりしていたんです。のちにプロになった姉たちのヴァイオリンを近くで聴いていて「ああいう風には弾けないな。僕は音楽家にはなれない」とも感じていたのですが、オーケストラのコンサートを聴きに行ったとき、ふと「指揮者ならできるかもしれない」と思ったのがきっかけです。それが中学1年生の頃でした。
ーその後、大学時代にデビューしてから次々に日本の主要なオーケストラと共演してこられましたね。
デビューしたのは、東京国際音楽コンクールで賞をいただいた21歳のとき。石橋を叩いて渡りたいタイプなので本当は30歳くらいでデビューしようと考えていたのに大きく人生設計が狂いました。経験がモノを言う世界なので、ゼロからスタートした1年目はいろんなことに慣れておらず大変でしたが、今、日本のオーケストラはどこもすごく上手い。しかも意欲的な奏者が多いことにとても助けられ、現在に至ります。
ー2024年4月から九州交響楽団の首席指揮者に就任されましたが、九響の魅力とは? また九州の印象は?
九響は、特に意欲的な奏者が多いです。最初に振ったときも、本番前にあまり練習ができなかったのですが、その短い時間で僕のやりたいことを感じ取ってくださいました。オーケストラにも会社の社風のようなものがそれぞれにありますが、中でも九響の雰囲気は、僕にはすごく合っています。そして九州は、どの県を訪ねても楽しいです!ただ、もっと暖かいのかと思っていたら意外と雪も降るんですね(笑)。
ご褒美みたいな気持ちで
ー初めて大分に来てくださる演奏会のメインテーマは「スター・ウォーズ」。太田さんも生粋のファンだとか?
はい!すごく説得力のある世界観もそのディテールも大好きで、子どもの頃に宇宙が好きだったことも理由の一つです。特にエピソード5は何度も繰り返し観ました。
ー大好きな映画の曲を演奏するのはどんなお気持ちですか?
かなりの回数、演奏していますが全然飽きません。いつもご褒美みたいな気持ちで、基本的には映画通りの演奏をお届けしたいと思っています。というのも、譜面に書いてあることは映画とちょっと違うんです。例えば冒頭、譜面に「遅くする」と書いている部分があるのですが、映画ではそこを素通りしていたり。映画を観ていないオケのメンバーにそれを説明すると驚かれますが、逆に楽譜をご覧になっていない観客の皆さんには「映画と一緒だ」と思っていただきたいですね。
ー今回は3歳以上の入場が可能で、前半に子どもも一緒に楽しめるプログラムも予定されていますね。
我が家にも0歳と4歳の子どもがいますので、子育て中のファミリーが大変なことはとてもよく分かります(笑)。九響はエンターテインメント精神を持ったオーケストラですし、司会の西けいこさんもプロフェッショナルでいらっしゃるので、コンサートにはぜひ開放的な気分で遊びに来てください。
サッカーに夢中だった僕が「指揮者になろう」と発想できたように、音楽に触れることは人生に何らかの幅を持たせてくれるのではないでしょうか。何より、コンサートホールが“未知の世界”ではなく、“行ったことのある場所”と感じてもらえるようになると嬉しいです。
ー今回はコスプレで来場する方に特典があります! 太田さんも過去、ダース・ベイダーに扮して指揮をしていますが、大分でもその可能性が? 最後に、皆さんへのメッセージもお願いします。
ダース・ベイダーになる可能性…十分にあります!結果は本番をどうぞお楽しみに。
大分には初めてお邪魔するので少し緊張しています。実は、「九響は福岡のオケだと思われている」という噂を聞きました。いつか九州の全市町村に親しんでもらえるような、本当の意味での“九州”交響楽団になれたらと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします!
《 プログラム 》
『スター・ウォーズ』組曲
『アナと雪の女王』メドレー
『美女と野獣』メドレー
『名探偵コナン』メインテーマ
アンパンマンのマーチ(指揮者体験あり) ほか
コスプレで来場すると500円補助券プレゼント!
コンサート当日、演奏曲にちなんだコスプレでご来場の方に、令和8年度センター主催公演で使える500円分の鑑賞補助券を進呈♪
※鑑賞中は、他のお客様の視界を妨げる大きな帽子等の着用はご遠慮ください。
指揮者体験あり♪
興味のある子は公演中チャンスが来たら思いきって挑戦してみてね!!
参加してくれたお子さまには、指揮を振る姿を写真に撮って、思い出としてプレゼントします!
1953年創立。九州の音楽界をリードするプロのオーケストラとして、アクロス福岡での定期演奏会をはじめ、「天神でクラシック」等の自主公演の他、青少年向けのコンサート、オペラやバレエ、合唱との共演、ファミリーコンサートなど、福岡県を中心に九州各地で年間約150回の演奏活動を行っている。2024年4月に首席指揮者に太田弦、ミュージック・アドバイザーに篠崎史紀が就任。これまでに福岡市文化賞、西日本文化賞、文部大臣地域文化功労賞、福岡県文化賞を受賞。
information
U25割各席半額/小学生以下1,000円
(全席指定)
- 3歳以上入場可
(公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団(097-533-4004)
この記事は「びびNAVI vol.113」で掲載された記事です。
五感の翼が広がる総合ガイド誌「びびNAVI」は、iichiko総合文化センター及び大分県立美術館の館内ほか、県内や隣県の公立文化施設などで配布中。